プロジェクトマネジメントプロセスとは
プロジェクトライフサイクルを管理する過程で実行される一連の作業をプロジェクトマネジメントプロセスと呼ぶ。プロジェクトの中で、とある”プロセス”を実行すると、毎回意図した成果物・アウトプットが生み出される。プロセスというのはいわば格ゲーでいう技。技をたくさん習得し、プロジェクトの適切なタイミングで必要な技を繰り出すことで毎回意図した結果を得ていく。
プロジェクトマネジメントプロセスを実行すると、必ず何かしらアウトプットが生成される。出てくるアウトプットは通常以下のいずれかになる。
- 別のプロセスへのインプット
- プロジェクト、またはプロジェクトフェーズの成果物
プロジェクトライフサイクルを通して以下のような流れでプロセスがつながっていき、プロジェクトが進んでいく。最後のプロセスを実行して、プロジェクトの最終成果物が出来上がっていく。
プロジェクトライフサイクルに対して、各フェーズごとに適切なプロセスを実行してアウトプットを得ていく。概念図としては以下のようなイメージになる。
プロセスの分類 どのようなプロセスがあるか
プロセスを反復して成果を生み出し、プロジェクトの最終的な成果につながる。プロジェクトを進んて行くうえでさまざまなプロセスがあるが、大きく分類すると次の3つになる。
プロジェクトのあるタイミングで使用されるプロセス
プロジェクト憲章の作成する、プロジェクトやフェーズを終了させる、といったプロセスがその例。
必要に応じて定期的に行われるプロセス
人員や機材等のリソースを獲得するためのプロセス。物品の補充・購入プロセスや定期的な人員の採用プロセスが一例。
プロジェクトを通して継続的に行われるプロセス
監視やコントロールを行うプロセス。定期的な進捗評価プロセスがその一例。
プロジェクトにおけるプロセスの適用例
- プロセスA;使用済みコストの算出作業(帳簿確認、集計、提示)
- プロセスB;部材発注(購入先選定、承認、発注、納入管理)
- プロセスC;図面改訂(改訂、承認、発行)
とする。その場合、
- プロジェクト中盤で予算の使用状況を知りたい場合、プロセスAを実行。
- プロジェクトのあるタイミングで部材を追加購入したい場合はプロセスBを実行。
- 仕様変更で図面の新規承認が必要になった場合プロセスCを実行。
というようにプロセスを使い分ける。プロセスそのもので得られるアウトプットは決まっているので、どのようなプロジェクトにおいても同じプロセスを実行することで意図した同様のアウトプットを得られる。プロセスに分けて作業を管理することで、あらゆるプロジェクトにおいて同様の指標でアプトプットを評価することができるようになる。また、一から同様の作業を考えるよりも、プロセスごとに作業の”型”を決めておくことで、将来のプロジェクト遂行がより効率的になる。
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