プロジェクトマネジメントのデータと情報の流れ 

プロジェクトマネジメントのデータと情報 プロジェクトマネジメントは情報・データの円滑な受け渡しの連続

プロジェクトのライフサイクル(始まりから終わりまで)を通して莫大なデータ・情報が収集される。こういったデータや情報をもとに、プロジェクトマネージャーはプロジェクトの状況を監視し、必要な対策を練っていく。

  • データ(Data)とは事実や科学的に導かれた数字のこと
  • 情報(Information)とはデータを処理して作られた状況を理解するためのお知らせのこと

このように、厳密には似て非なるものだが、PMBOK®ガイドを理解するうえではそこまで詳細な理解は不要。詳細はこのサイトが参考になる→(https://data.wingarc.com/data-and-info-16269)。

PMBOK®ガイドに従い体系的に説明すると、プロジェクトデータがインプットとなりプロセスによって処理されプロジェクト情報になり、プロジェクト情報をもとにプロジェクト報告書が同様に作られる。このように、プロジェクトデータ・情報は分析・集約・配布・保管・報告に用いられる。

プロジェクトは下図のように、各プロセスで情報が集積・分析され、それを次のプロセスに渡していく。情報・データを以下に効率的にプロセスによって処理し、必要な情報を得て伝達していくかがプロジェクト遂行の肝となる。

プロジェクトデータ・情報・報告書の流れ

プロジェクトデータやプロジェクト情報は以下のように分類できる。

作業パフォーマンスデータ

実際のアクティビティに対して、想定した日数に対する実際に要した日数、欠陥数、実コスト、変更個数等をまとめたもの。プロジェクトマネジメント情報システム:PMIS(Project Management Information System)にまとめてプロジェクト文書に記録される。

作業パフォーマンス情報

さまざまなコントロールプロセスによって収集したパフォーマンスデータ。プロダクトの完成状況、変更要求の実施状況、残作業予測。

作業パフォーマンス報告書

作業パフォーマンスを報告書にまとめて意思決定、問題提起、改善提案、正当性確認等に用いる。電子ダッシュボード等に情報を載せたりする。最近だとMicrosoft Power BIのように情報を可視化して報告書に役立てるDigitalizationのツールも充実してきている。

プロジェクトマネジメントデータ・情報 まとめ

実行プロセスによってパフォーマンスデータを入手し、コントロールプロセスによってデータを分析し、確定情報を得る。得られた情報に基づき、プロジェクト全体のコントロールを実施し、作業パフォーマンス報告書にまとめる。改善や変更が必要な個所に対して適切な処置(プロジェクトマネジメントプロセス)を行い、パフォーマンス改善や維持を試み、再度プロジェクトマネジメント計画書に基づいた実行プロセスに戻す。伝達すべき情報はステークホルダーやメンバーに伝達する。

この一連の流れはすべてデータとそれを処理するプロセスから始まる。昨今、プロジェクトの管理は職人の勘や手書きの図面に頼っていたものから、明確な数字や電子データを用いた管理に代わってきている。プロジェクトマネジメントはInformation & Data Managementと表裏一体と考えていた方がよいだろう。

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